ダイキャストとアルミ形材の違い 形材を代替えにする提案をします。

この記事ではダイキャストとアルミ形材の違いを比較し、そのうえで形状によりアルミ形材はダイキャストの代替品になるかもしれないというご紹介を致します。

まず、それぞれの製造された製品のメリットとデメリットです。

ダイキャストとアルミ押出形材は、それぞれ異なる利便性を秘めています、当社の提案では現在の製品要求や使用環境をお伺いし、既存の製品を押出形材に置き換えることで、パフォーマンスを向上させることを目的としています。

※詳細は下記に記載

ダイキャストと押出形材の違い

初期費用【金型】押出形材(低め)< ダイキャスト(高め)数倍から10倍程度かかる場合がある

金型の形状やサイズ、材料、製作にかかる作業時間など金型費用に大きく影響を与えます。

ダイキャストの場合は形状が複雑で高い精度を必要とする場合が多く、立体的な形状の金型を作ることから料金が高めです。

押出形材の金型は形状が複雑で高い精度が必要という点では同じですが、ところてんや金太郎あめのように押し出して製造するという特性から、平面の形状です。そのためダイキャストに比べると金型の料金は低めになっています。

ただし、金型費用は製品の要件や数量によって大きく異なる場合があります。 具体的な金型費用は、製品の詳細な仕様と量産計画に基づいて見積りを依頼することが重要です。

製品を製造する際は、まずお客様が金型を購入します。次に製造に入り、完成した材料をお客様が購入するといった形になります。

肉厚 ダイキャスト(薄い)< 押出形材(調整しやすい)

ダイキャストは、金属を溶かして射出成型する方法で製造されるため、一般的には比較的薄い肉厚の製品が多いです。ダイキャストの特徴は、高い詳細度と複雑な形状の再現性があります。

そのため、一般的には厚さが一定で均一な部品や薄肉の部品を作ることが適しています。ただし、ダイキャストによっては一定の肉厚を超える部品も製造することができます。

押出形材は、アルミニウム合金を圧力によって押し出して形成する方法なので押出形材は比較的均一な形状と肉厚を持つ部品を作ることができます。

一般的には、薄肉の部品から厚肉の部品まで、幅広い肉厚の製品を製造することが可能です。押出形材の肉厚は、設計と金型の設定によって調整することができます。

アルミ押出形材において形状とは断面形状の事です。形材は断面形状と同じものが製造されるので、一定の肉厚にすることが可能です。他にも柱やパイプ等の製造、長さのあるもの(7500mmまで)を容易に製造する事が出来ます。

購入費 押出形材(低め)< ダイキャスト(高め)

一般的に、押出形材の製品はダイキャスト製品よりも低いコストで購入することができます。

押出形材は比較的簡易な製造プロセスであり、金型の費用や設備の費用が比較的低く抑えられるため、製品の単価も低くなります。一方、ダイキャストは金型の製作や設備のコストが高くなる傾向があります。そのため、ダイキャスト製品は押出形材に比べて一般的に高価になります。

大量生産においては、ダイキャストの方が効率的であり、コストの面でも有利な場合があります。

ダイキャストは金型を使用し、高速で連続的に製品を生産できるため、短時間で大量の製品を製造することが可能です。一方、押出形材は連続的に製品を生産することができますが、ダイキャストほどの高速性はありません。大量生産を行う場合、ダイキャストは比較的短時間で大量の製品を生産できるため、効率的な選択肢となります。

上記のように材料を作る際の手間は押出形材のほうが少なく料金が低めになっています。

二次加工性 押出形材(容易)< ダイキャスト(難しい)

押出形材は二次加工性が高く、切削や溶接、穴あけなどの加工が比較的容易です。またフラットな表面の為、アルマイト加工に向いています。

ダイキャストは表面処理や加工が難しい場合がありますが、押出形材よりもはるかに高い精度一つの部品として仕上がります。

押出形材の場合加工工程は増えますが、ダイキャストと比較して費用を抑えることが可能です。お客様へ加工後の納品も可能です。加工の手間が少なくてなります。

ダイキャストの代替えにアルミ押出形材を提案します。

ここまで違いについて説明してきましたが実際にダイキャストの代替えとして利用できるものがあるのか

まずダイキャストでは複雑な形状が多いです。製造された製品は一つの完成した部品のとして用いられることもあり、大量生産に向いています。しかしこの部品はダイキャストだけでしか出来ないものなのでしょうか。

もちろんすべての形状が当てはまるものではなく、あきらかに無理と感じるものも当然ありますが、アルミ形材は加工のアイデア次第で形を変え、似た形状と同等の性能を持たせることもできます。

※代替え案についてはあくまで一例です。

例:箱状の製品で中に基盤等を入れ込む

もちろん箱じゃなくてもOKです。

内部を保護するために外周を囲う製品を製造する場合は、勘合品(かんごうひん)がおすすめです。取り付ける場所にぴったりの形状の金型を複数作成することで、スライドして一つの部品に合体することで内部を保護することができます。

次いで使いやすくおすすめなのは角パイプ状の部品とフラットバー(アルミの板)を組み合わせた六面体の箱です。

簡単に説明すると角パイプを輪切りにして上下に蓋をする。これだけで箱の完成です。密閉された状態にするには角パイプの厚みや穴あけ加工でビス止めするなどで穴をふさぎます。そこに部品を取り付けることのできる各種加工を行うことで汎用性が高く便利に使用できる部品となります。

  • 勘合品(かんごうひん:嵌め合わせて使う部品)
  • ネジ穴を開ける

さらに肉厚も厚めに作ることが出来るので丈夫に仕上げることができます。

今回は例として四角状の説明でしたが、一定方向の形状なら丸みを帯びた形状も肉厚も特殊な形状も相談可能です。長い形状で使用することもできますし、事前にアルマイト加工を施すことも容易です。

例:曲げたり加工したり

先ほどは、形材の形状をそのまま生かすことの提案でしたが、ここでは加工によって出来ることを一部紹介です。

あまり複雑でない形状の部品は、少し加工するだけで代替え出来るかもしれません。

これまで良く利用されているのが曲げ加工です。車のフレームなどのように緩やかな曲線を作ることもできます。部品によっては90度曲げたり小さな部品も曲げることができます。

そこから穴あけや溝などの加工を行うと、ひょっとしたらこれまでと同じ用途に使える部品になるかもしれません。

  • 曲げ加工
  • 穴あけ加工

その他形状によっては穴あけをプレスで行うなどで作業費を削減する事が出来ます。

ダイキャストで部品を製造するのに比べて押出形材のほうが加工も含めてコストが低い傾向があります。

まとめ

押出形材はアイデア次第でダイキャストの代替えとなる可能性を秘めています。

ダイキャストと押出形材のどちらが良いかは、いつまでにどれだけの量を生産するかでも大きくか変化します。

もし、具体的に必要な量や納期、金額の相談などがあれば、当社含むダイキャストメーカーと相見積もりを取ることが重要です。そこからお客様にとっての最善が見つかるかもしれません。

当社も、提案とアイデアでお客様へ満足して頂けるように頑張ります。

まずはお気軽にご連絡ください。

 

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