加藤軽金属工業株式会社は環境省が主催する「中小企業の温室効果ガス削減目標に向けた脱炭素経営促進モデル事業」に参加させていただきましたのでご報告いたします。
ここでは、参加した「中小企業の温室効果ガス削減目標に向けた脱炭素経営促進モデル事業」の簡単な説明と、当社の取り組みや展望を掲載します。
中小企業の温室効果ガス削減目標に向けた脱炭素経営促進モデル事業とは
政府の発表した「2050年カーボンニュートラル」等を背景に、複数の中小企業がロールモデル(見本・実例)として脱炭素に向けた改善や実例を他企業に展開するためのものです。
この取組を含み、各事例として28社が選定され、各社ごとに脱炭素経営の取組方法を「知る」「測る」「減らす」の3ステップで考え成果を紹介しています。
- 「知る」では、脱炭素に向けて自分が出来ることを考え、方向性を検討します。
- 「測る」では、自社の二酸化炭素排出量を算定。排出量を把握した中から削減する内容を絞り込みます。
- 「減らす」では、「測る」で絞り込んだ内容を具体的な実地計画や対策として策定します。
最後に各社ごとに取り組んだ「成果」を環境省より作成された資料「中小規模事業者向けの脱炭素経営導入 事例集」にて紹介されています。
これから脱炭素に取り組んでいきたいと考えている企業様に、是非参考にして頂きたい資料となっております。主に中小企業向けの取り組みを掲載しています。
詳細は下記資料掲載ページよりパンフレット:「脱炭素経営で未来を拓こう」をご覧ください。
環境省 資料掲載ページ
加藤軽金属工業株式会社が実地した取り組み
当社が取り組んだ「知る」「測る」「減らす」についてと、その「成果」を紹介します。
この内容の詳細は、環境省資料「中小規模事業者向けの脱炭素経営導入 事例集」よりご覧いただくことが可能です。
【知る】脱炭素経営の方向性
全社に浸透する脱炭素経営の意義付けを実施。
事業環境を分析を行い低・脱炭素社会への移行に伴う、競争要因の変化を特定しました。
競争要因の分析の結果、取引先からのCO2排出量の開示要請や材質等の差別化が求められており、一般的な商品からの脱却を検討の必要性が分かりました。
これらにより当社は、製品単位のCO2排出量を開示し、買い手の疑問を解消し消費者に働きかけることで競合優位性の構築を目指す方針を決定しました。
【測る】CO2排出量を算定し運用上の無駄と設備の劣化を対策
民間企業のCO2排出量算定ツールを導入し、CO2排出量を算定しました。
CO2排出量を可視化はできたものの、削減対策に繋がる示唆を出せず、省エネセンター等専門家と相談しました。
省エネ診断によりCO2排出量の分析を実施。その結果、運用上の無駄と設備の劣化を対策することで、2.70%のCO2排出量を削減できることが特定できました。
温室効果ガスCo2の総量を算出した方法を紹介
CO2排出量の算出と、その段階であるサプライチェーン排出量scoop1,scoop2,scoop3について
【減らす】施策の実現性、脱炭素経営の方向性、施策の具体的な計画
【測る】で算定したCO2排出量(サプライチェーン排出量)を元にCO2削減に向けた施策を洗い出すために、業界団体(日本アルミニウム協会等)や地域関係者(一般財団法人省エネルギーセンター東海支部等)、各種ベンダー・専門家等の他主体と意見交換を実施。
削減対策が洗い出し及び検討の内容は【施策の実現性、脱炭素経営の方向性】を軸に考えました。
- 製造ラインの仕様を踏まえ導入可能なのか
- 削減対策の実行に必要な関係者を募ることが出来るのか
- 削減対策において製品単位のCO2排出量の削減に繋がるのかを判定
- 社内・社外で電力消費量の削減につながる施策か
これらにより、削減対策13個を選定し優先順位を付けました。
優先順位付けは、削減対策の導入難易度と導入コストを元に勘案。
脱炭素に向けた投資として計画的な貯蓄と設備投資を2024年度と2025年度に実地する方針です。
また、輸送の共同運送や低炭素材料の共同購入などを共同企業様に提案し働きかけることで、低・脱炭素を実現させたいと考えております。
成果
輸送の共同運送や低炭素材料の共同購入については、すでに一部企業様ご協力をいただいており、実行に移している内容もあります。
賛同・ご協力頂いた企業様にとても感謝が堪えません。誠にありがとうございます。
その他成果として下記が挙げられます。
- グリーンアルミ等の積極的な利用と企業イメージの構築
- 電力使用量の削減により、光熱費を削減
- 事業拡大とCO2排出削減を両立した新規事業の創出
今後の展望
今後の加藤軽金属工業の目標や展望を紹介です。
- サプライチェーン排出量のScope3(自社との間接的な関わりから排出されるCO2)を明確にしさらなる低炭素社会の実現。
- 社内業務をデータに基づく改善活動に力を入れていく。
- 社内の環境意識を高めて、社内から社外へ社会全体の環境意識を変えていくような活動を行っていきたいと考えています。
以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後も加藤軽金属工業株式会社をよろしくお願いいたします。